イギリスの園芸家は、バラを「キング」、クレマチスを「クイーン」と呼ぶことがあります。古くからヨーロッパやアジアなど、多くの地域で親しまれているクレマチスですが、日本の気候とも相性が良く、日本では「つる性植物の女王」と呼ばれ愛されています。

近所の空き地で、クレマチスが咲いていました。どこかの誰かが育てていたクレマチスの、種がこぼれて飛んできたのかもしれません。誰に世話されることもなく、ただ個体の持つ生命力だけに頼って生きています。女王は美しいだけでなく、強く、たくましいのです。

そんなクレマチスを一輪、家に持ち帰りました。女王を家に迎えるための花器も、美しいものがいい。そう考えて一輪挿しを作りました。戸隠竹細工は、私が暮らす長野県戸隠の根曲がり竹でつくる伝統的な工芸品です。

クレマチスの花言葉は「創意工夫」。等身大で美しく暮らしていくために、不可欠な要素だと思います。女王と対等でいられる、美しさと強さを兼ね備えた男に、私はなりたいのです。

このお花のこと

名前:クレマチス
種類:キンポウゲ科センニンソウ属(クレマチス属)
開花時期:5~10月
花言葉:「精神の美」「たくらみ」「創意工夫」「旅人の喜び」