美しさの象徴でもある花は、時にあまりの鮮やかさと妖艶さから、人から畏怖の念を抱かれることがあります。「控えめな愛」と「控えめな美」という花言葉を持つ椿も、色鮮やかに花びらを広げたかと思えば、ぽとり、と花ごと地面に落ちてしまいます。
こうした花の散り様が、人間の首が落ちる姿と重なるため、人に贈るものとしてはあまり適さない花に分類されてきました。
けれど椿の「控えめな」一面も、あるのは事実。その存在感に対して花特有の強い香りがなく、花言葉に「控えめな」という形容動詞がついたと考えられています。
一方では不吉、もう一方では美しくも慎ましいイメージを持つ椿。
純潔さばかりでなく、一点の毒や陰があるから、美しさがより際立つ、ということもあるのかもしれません。
このお花のこと
名前:ツバキ(別名:耐冬花)
種類:ツバキ科ツバキ属
季節:12月〜4月
花言葉:「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」