季節の花と地域の魅力伝える「今日の一輪」。梅雨が明けて夏真っ盛りの今日この頃、長野県戸隠で暮らす地域おこし協力隊の栗原健さんから、一通、お手紙をいただきました。
拝啓 長野県戸隠から、暑中お見舞い申し上げます。
夏の風景を探しに出かけてきました。ここは、地形が平らで稲作に適していたことから「平(たいら)」という名前が付けられた地域です。青い空、白い雲、緑の山々、のどかな田んぼ。真っすぐな農道にヒマワリを一輪、置いてみました。
太陽がよく似合うヒマワリは、大きいもので3mを越える高さに成長することがあります。大輪の花は、実は小さい花がたくさん集まってできた筒状花で、キク科の植物にはよく見られます。たくさん集まった花はたくさんの種となり、食用や搾油(さくゆ)に利用します。そのため、古くから世界の各地で栽培され、親しまれてきました。
そんなヒマワリは私にとって、いわゆる「田舎の夏」を連想させる花です。
東京で生まれ育った私は、夏休みに帰省をする友人たちをうらやましいと思っていました。小学生の頃に思い描いていた田舎の夏には、レトロな扇風機と、蚊取り線香のにおいがする縁側と、スイカと、自分より背の高いひまわり畑がありました。
将来、田舎で暮らすことになるなんて想像していなかったけれど。せっかくなので、戸隠という田舎の、少し短い夏を楽しみたいと思います。
敬具
このお花のこと
名前:ヒマワリ
種類:キク科ヒマワリ属
開花時期:7~8月
花言葉:「あなただけ見つめてる」「愛慕」