はじまりましたね! 2017年。振り返ること2016年7月に、編集部員自身がこれからの暮らしを考える企画「ぼくらの学び」をスタートさせ、ぼく(タクロコマ)は「ふたり暮らしに学ぶ」をテーマにしました。
そして、2016年12月11日。奥浅草にあるカフェつむぐりさんで忘年会を開催しました! 題して「灯台もと暮らし大忘年会〜高知県嶺北地域と宮崎県小林市のみなさんを迎えて〜」。
前半は「ぼくらの学び」の取材にご協力いただいた一級建築士・ライターのタナカユウキさん、株式会社Lucky Brothers & co.取締役の下津曲浩さんをゲストにお呼びして、そこにタクロコマも混ざり、座談会をおこないました!
取材では語られなかった暮らしの裏話をご紹介します。今年、ふたり暮らしをはじめようとしているあなたの参考になりますように! 司会を務めたのは編集者/インタビュアーのくいしんです。
ふたりだけの暮らしをさらけ出す感情とは?
くいしん 今日はお越しいただきありがとうございます。まずは取材を受けてみて率直な感想をお伺いできますか?
下津曲浩(以下、しもつ) 同棲についてインタビューされるひとって、極端に言えば芸能人ぐらいしかいないイメージなので(笑)。「どうしてぼくがこんな話をしているんだろう?」って、取材中はずっとふわふわした不思議な感覚でした。
タナカユウキ(以下、タナカ) ぼくは取材を受けるのはすごくおもしろかったなぁと思いました。普段、妻と暮らしの話をすることはあるんですけど、ぼくら以外の方とお互いの過去とか暮らしについて掘り下げて考えていくっていうのは、なかなかない体験だったので。
くいしん タクロコマさんは、記事に対して何か反響はありましたか?
タクロコマ 誰かと初めて接する時に、ふたり暮らしの記事を読みましたよって声をかけていただくことがありました。宮崎県小林市に行った時に、「同棲を始めたんだね」って地域の方に言ってもらえた時は「えぇ!もう知ってるの……?」って思いました(笑)。
今日ゲストで来ていただいてる、高知県土佐町で暮らしている鳥山百合子さんにも「同棲したんですね」って声をかけていただきました。同棲を始める前に「ぼく、同棲しようと思ってるんですけど、どうしたらいいですかねぇ」ってポロっと相談していたのを覚えてくれていたんです。そういうところで嬉しさを感じる出来事がありました。
くいしん なるほど。すごいですよね、同棲についていつも会っている同僚から言われるだけじゃなくて、高知の鳥山さんとか小林の誰々さんとか、日本中の方に言われるという(笑)。
お互いの記事を読んで、学びはありましたか?
くいしん というわけでですね、タナカさんとしもつさんのおふたりにお互いの記事を読んでどう思ったのか聞いていいですか?
タナカ そうですね。しもつさんの話の中で、その日一日に起きたことややったことを彼女さんと共有する話と、スケジュールをGoogleカレンダーで共有している話に、おぉ!っと思って。
くいしん そのふたつはおもしろい話ですよね。
タナカ そうなんです。ぼくはそういうの、結構怠りがちで。ふつうに妻と日常の話はするけれど、そこまで細かく話さない。あと、ぼくは妻の週末の予定を覚えていないタイプで(笑)。そこでよく「この間も言ったよ」みたいな指摘をされることがあるんですね。しもつさんの話を伺って、我が家もGoogleカレンダーでふたりの予定を共有するようになりました。
一同 へぇえー!
くいしん 実際やってみるとそれってどうなんですか? お互いの予定が常に共有されているわけですよね。週末にお互いが何をしているのかわかるって、じつはちょっと窮屈なんじゃない?とか思っちゃったんですけど。
タナカ 窮屈ではないですね。その日の晩ご飯をどうするのかっていうのを考えたりする時も、妻の用事も見れるので、わざわざ妻に予定を確認する必要もなくなって便利になったなと。
くいしん むしろ、取り入れてよかったと。ありがとうございます。しもつさんはいかがでしょうか?
しもつ タナカさんの記事を読まれた方はわかると思うんですけど、めちゃくちゃ部屋が明るいなと思ったんですよ。
しもつ しっかり2面採光されていて、すごく明るい部屋だなと思って。逆にぼくの家が半地下みたいなところなので、部屋の明るさがずっと17時半みたいな感じなんですよ(笑)。取材の時も事前に「暗いですけど大丈夫ですか?」っていう話をタクロコマさんにしたくらい。まず家が明るいところが、めっちゃ羨ましいなって思いました。
あとぼくらはこだわりがない暮らしをしているんだなっていうことを、再認識しました。バスタオルは全部バラバラですし(笑)。なかにはヨシダって名前が書かれたタオルとかがあったりします。
くいしん それは嘘でしょう(笑)。
しもつ 本当なんですよ。全部色が違うんです。
くいしん 今のバスタオルの話を少し説明すると、タナカ家ではバスタオルが1種に統一されているんですよね。あと、あのハンカチの話がすごく素敵だなと思ったのですが。
タナカ ハンカチは個人のものを持たずに、妻と共用のグレーのハンカチが10枚ありまして、それを各自使うようにしています。
くいしん ふたりで分け合って使っていくというのが、すごく素敵な話だなぁと。
しもつ 皇室ぐらいしかやってないですよね、そんなやり方。
どうしてその町で住むことにしたんですか?
くいしん それは知らないですけれど(笑)。では最後の質問なんですけど、ふたりで住むのに、なぜその町に住もうと思ったのか、聞かせていただけますか。
しもつ 前職で勤めていた会社の沿線だったことが理由のひとつですね。中でもどうしてその駅を選んだのかというと、大きめのスーパーが徒歩圏内に4つぐらいあったんですね。これは生活が楽しかろうと思って、その町に住むことにしました(笑)。
くいしん 彼女の仕事先も関係あるんですか?
しもつ そうですね。ぼくが渋谷で働いていて、彼女が吉祥寺で働くことになっていたので、その中間で選びました。
くいしん 次はこんな町に住みたい、とかありますか?
しもつ ……ないですね。
一同 あはははは(笑)。
くいしん ありがとうございます(笑)。タクロコマさんいきますか。同棲する町ってどうやって決めたんですか?
タクロコマ ぼくはいわゆる下町に住んでいます。もともと彼女が谷根千と言われるエリアに住んでいて、そこが大好きだったんですよね。なのでなるべく谷根千の近くで物件を探していたんですが、なかなか納得のいく物件が見つからなかったので、結果的に谷根千にアクセスの良い今の町を選びました。
くいしん ふむ。タナカさんはどうですか?
タナカ ぼくは同棲をする前に板橋区に住んでいて、当時は妻が東向島と曳舟の間ぐらいに住んでいました。ふたり暮らしをする前はぼくが週末に遊びに行く過ごし方をしていて、次第に曳舟エリアが好きになってしまって。通っていた喫茶店のモーニングが好きすぎて、そこに住みたい!ってなったんです。
くいしん 喫茶店の、どこに惚れたんですか?
タナカ そのお店の環境がすごい好きだったんです。当時すごく狭いワンルームに住んでいたんですけど、ぼくはその喫茶店もひとつの部屋の間取りだと思っていました。ワンルームの狭い部屋でも、その喫茶店の近くに住めば、それも部屋の一部になるという考え方をしていたんですね。
くいしん なるほど! それはおもしろい考え方ですね。これ、今後のふたり暮らしの参考になるんじゃないでしょうか。では、お時間がせまってまいりましたので、ふたり暮らしの座談会は以上となります。
ありがとうございました! このあとは宮崎県小林市役所の地方創生課の柚木脇大輔さん、深草由樹さんをお招きして、トークに入っていきます。ここで5分間のブレイクタイムです〜。
──宮崎県小林市役所のおふたりとのトークセッションに続きます。