島根県の海士町観光協会に所属しながら、写真家として活動する太田章彦さんによる、島の暮らしを届ける「今日の一枚」。今回は、島の夜景をお届けします。
これから海士町は、スルメイカの季節。冬が近づくにつれ、夜の水平線は漁火(いさりび)で明るくなることが多くなります。
日中に港に留まっているイカ釣り漁船が、スミで真っ黒になっているのを見るたびに、すごい現場なんだろうなぁと想像します。しかしその想像とは対照的に、夜に遠くから見る水平線に並ぶ漁火は、綺麗です。
天候や波の様子、風向きなど、漁をする際に働かせる漁師の五感と経験は、以前定置網の漁船の手伝いをしていた時に、達人のなせる技と感じていました。ですが月齢、すなわち月の満ち欠けによってイカの漁獲量を読むのは、なぜかロマンチックに感じるのでした。
漁火は、漁船が放つ魚やイカを誘き寄せるための灯りです。その灯りが、街灯が少ない島の夜景の一部になっていると思うと、自然と隣り合わせで暮らしている今、美しい仕事に憧れを抱くのです。
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